身近な仏教用語

28:普請

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「普請する」とは、家を建てたり改築したりするときに使う言葉ですね。
「道普請」という言葉もあり、これは、土木工事や道路工事のことを言い、「動土」にも当たります。

部屋の内装クロスを変えたりするのは、「普請」には当たりますが、「動土」ではありません。

一般的には、「土用」期間中は、「動土」に着手することは大凶とされています。

「土用」は、1年に4回あり、立春・立夏・立秋・立冬の前日までの、それぞれ18~19日間が、土用の期間にあたります。
春:4月17~18日頃から立夏の前日まで
夏:7月20日頃から立秋の前日まで
秋:10月20日頃から立冬の前日まで
冬:1月17~18日頃から立春の前日まで

但し、上記期間中であっても、着工して良い「間日」というものがあります。
春:巳、午、酉の日
夏:卯、辰、申の日
秋:未、酉、亥の日
冬:卯、巳、寅の日

暦には、「十二直」というものがありますが、「動土」を凶日とするのは、
建(たつ)、満(みつ)、平(たいら)、定(さだん)の4日。
執(とる)、開(ひらく)は、吉日になっています。

「暦下段」や「二十七宿」、「二十八宿」まで参照すると、さらに吉凶はややこしく、
さらに方位も加えるなら、その年の「巡り金神」や「歳破神」、「黄幡神」「白虎神」、「都天」、「死符」
の方位の普請は、凶でこれを忌むとか?^^;

大きな費用や後々のローンその他の影響を腐心すると、まさに「普請」の吉凶は・・・
不審だあ!(爆)

ま、そこは、現代の陰陽師。(笑)クライアントには、何とでも、得心の行くようにいたすが、
さて、自分のこと。。
隣の敷地に、道場兼新居を建てて、新しき山の神を祀りたいものではありまするが(謎笑)・・・
歯の工事費用に、これから2年で300万オーバー。><(不振じゃ。。自爆!)

目標は決して諦めずに、できることから、コツコツと、構築してゆきませう。。^^;

さて、色々と大変な「普請」ですが、実は、この言葉も、元来、仏教語なのでありますよ。

「普請」は、仏教では、功徳を普(あまね)く請(こ)いねがうという意味で、
ひろく寄付をつのり、労役に従事してもらって、お堂や仏塔などの造営、修理をすることなのです。

それがその後、一般に、家を建築や修理すること、道路や橋などの土木工事などにも
使われるようになったのですね。

今は先ず、人々の功徳を、普く請い願い、東日本大震災で被災された方々、
および新燃岳の噴火で被害を受けた宮崎県の方々に、
一日も早い復興と安心が行き届きますように、微々たることでも善しとして、心を配りましょう。