アラカルト

29:2006年の傾向

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2006年は、60干支では、丙戌年に当たります。

黄帝内経運気論の天元紀大論を紐解くと、丙辛の両年は水運に属し(丙辛干合して、壬癸と化すからだな。)、
辰と戌の年は、太陽(お日様じゃないよ。^^;)が天を司るとあります。

太陽は、六気(風・熱・湿・火・燥・寒)の寒の変化したものですから、司天太陽の年は、寒を主とします。

気交変大論を読み解くと、今年は水運大過とあります。

水運が大過の年は、寒気が広がり、邪気が心(しん)を犯しやすくなるといいます。

人は、発熱しやすく、動悸やイライラがあり、四肢が冷えて全身が冷たくなりやすいのです。

また、息切れしたり、うわごとを言ったり、心臓が痛むなどの症状が出やすくもなります。

天候上は、寒気が季節より先に到来し、これに対応して、天上では火星の光が弱くなり、
水星の光が強くなるといいます。
(ふうむ。水剋火で、トマトやサクランボなどの赤い作物は育ちにくいとか。^^;)

体内の水気が強くなり過ぎると、腹水が現れますので、
足がむくんだり、咳や喘(あえ)ぎが出たり、寝汗をかいたり、寒ケがしたりしやすくなります。

水気は極限に達すると衰え、剋の理で、土気がこれに乗じて現れてくることになります。

そうすると、大雨が降って、大気がもうもうと立ち込め、これに対応して土星の光が強くなるといいます。

これに対応するには、黒と黄色の穀物(黒豆、トウモロコシなど)ですね。^^

一般に太陽寒水が司天の年は、気化の運行が正常な時の天時より早くなります。

天気は清澄で、地気は静かに定まり、寒気が虚空に充満して大地に集まり、冷たい風が吹きます。

天気の現象は厳粛で、地気の発育は緩慢で、
寒気が四方に満ちると河川から陽気が立ち上らず、火気の発生に時間がかかります。

太陽が天を司る今年は、季節はずれの雨や雪が降り、
変化が異常ならば氷雪や霜が襲ってきて、水湿の気が物を変形させることがあります。

人は、腹が脹れたり、腸が鳴ったり、腹を下したり、消化不良を起こしたりしやすいのです。

また、咽喉が渇き、めまいがしやすくもなります。

寒さが筋肉の空隙に滞留して、痛みを発する病気も現れることになります。

筋肉の萎えやしびれ、両足が曲げると痛むなどの症状が出やすいのです。

六元正紀大論にある適切な薬物や飲食の使用を読むと、
司天(天の気):太陽寒水の寒気によって起きた病気には、苦味と熱性のものを用い、

在泉(地の気):太陰湿土の湿気によって起きたものには、甘味と熱性のものを用い、

中運(天地の気が合わさって)の寒気によって起きたものシオカラ味と温性のものを用いると良いとあります。

寒気と湿気に犯されないよう、薬膳の発想で、食生活も工夫しましょうね。^^
食物の五行五性について(薬膳・食養生の秘訣3)
食物の五行五性について(薬膳・食養生の秘訣2)

今年の養生をまとめるならば、意識して苦味ある食物を多く摂り、湿や寒を除くことが基本です。

また、黒と黄色の食物も意識して多用し、
歳気に対応して源を補い不勝の運気を助け、
気の鬱屈する原因を減らして、寒気と湿気に負けないことですね。

気学という違う観点から見ると、2006年は、三碧木星が中宮の年ですね。

むむう。天候面では、地震、雷、地すべり、噴火、津波、竜巻がまた象を成すのか。^^;

一白水星に暗剣殺が働くので、
集中豪雨や土砂崩れなど水の災い、
寒冷気、睡眠、腎臓、泌尿器の病難も起こりやすい。

宿曜学の七曜年運口伝の記述でも、洪水などの水難あり、田園荒廃すとあります。

どう見ても、水の災い、障りがあるようですねえ。^^;

龍神よ、弁才天よ、水速女命よ、瀬織津姫よ、速秋津姫神よ、
諸々の水神たちよ、かんにんしてね。(懇願笑)

三碧木星の象を課題として、私たち多くの人々が意識して、
明るく話し、機敏に活動し、怒りや短気を自制して、
さまざまな気づきと発見が、自他共にある発展・繁栄につながっていきますように。^^v