アラカルト

35:素朴な優れモノ、味噌汁

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文献を紐解くと、味噌の起源は中国の「醤」(しょう、ひしお)といわれていますね。
紀元前700年の周王朝にその記録が残っています。

味噌が中国から朝鮮半島での発達を経て、日本に渡ってきたのは、飛鳥から奈良時代とされています。
当時の味噌はまだまだすっごい高級品で、役人の俸禄に大豆が支給された事もあり、
平安時代の記録もありますが、貴族の食べ物であり、贅沢品でした。

鎌倉時代になると、僧侶や武士の間で、味噌汁が飲まれるようになりました。

室町時代になって初めて、庶民の間にも浸透し始め、自家醸造が始まりました。

戦国時代になると武将が積極的に味噌の製造を推進しました。

伊達家の「塩噌蔵」(えんそぐら)が有名ですが、
徳川家康も、岡崎城下の八帖町(八丁味噌名の由来)で日持ちが良く、
携帯性に優れた豆みそづくりを推進しま
した。

江戸時代も後半になると、貨幣経済の発展や、都市部と農村部の分離などが進み、
商売としての味噌屋も出現してきました。

すると庶民の間で、味噌の料理方法も開発され、
ますます、日本人にはなくてはならない食べ物となったのです。

味噌汁なんて、素朴なもんですが、薬膳として捉えて見ると、とてつもない優れモノです。^^

ざっと、その効能を挙げてみましょう。^^v

(1) 胃ガン・肝臓ガンの予防
1981年国立がんセンタ-研究所の平山雄博士により発表された資料では、
特に男性で、みそ汁を飲む人と飲まない人を比べると、全く飲まない人の死亡率
はよく飲む人に比べて50%も高いとなっています。
実は、予防に味噌が有効なだけではなく、腫瘍が出来ても、食べ続ければ大きく
ならず、進行を止める働きがあることも分かってきたのですよ!
(2) 心筋梗塞や肝硬変の予防。
これも、同様に発表されています。
二日酔いにも、味噌汁は効くのだあ!(爆)
ううう・・・毎日の食事はずっと私が作ってきたが、過労と気落ちと風邪の災い
と酒のタタリでへタってる今日この頃、愛というダシをちょっと入れた温かい味噌汁・・・
笑顔で飲ませてくれたらなあ。。。(核恥爆)
(3) 乳ガンの予防
味噌のがん予防で、特に期待できるのがこれでしょう。^^
味噌には、フイト・エストロゲンという植物性ホルモンの作用物質が含まれていて、
これが乳ガンの発生を押さえることが知られています。
(4) 胃潰瘍の防止効果
味噌は胃の粘膜を守るのですよ。
これも資料で発表されましたが、60歳を越えると、よく味噌汁を飲んでいる人は
特に胃の病気になりにくいことが証明されています。
長らく続けることが大切ですね。
継続こそ、力だ!(笑)
今年4月で、結婚四半世紀か?ボソッ・・・
(5) コレステロ-ルの抑制
味噌の主原料である大豆には、コレステロ-ル対策に有効な成分が豊富に含まれています。
サポニンは血清コレステロ-ルの上昇を抑える効果があり、
レシチンや食物繊維にはコレステロ-ルを除く働きがあるのです。
味噌に加工されても、これらの作用は変わりないのです。^^v
(6) 脳卒中の予防
大豆蛋白が血管を若々しく保ち、脳卒中から守ってくれます。
脳卒中の原因の大半は動脈の硬化なのです。^^;
サポニンは動脈を若々しく保ち、カルシウムは血液が凝固するのを防ぎます。
カリウムと繊維は余分なナトリウムがたまるのを防ぎ、血圧上昇を抑え、
その結果、動脈硬化を抑え、脳卒中を予防することができるのです。
(7) 老化の防止
老化の主原因は、細胞の酸化です。
味噌はそれを抑え、若々しさを保つことができます。^^
老化は全身の組織機能が衰えることですが、主に血管・体細胞・脳細胞が最も老化しやすいのです。
その原因が、細胞脂質の酸化で、この過酸化脂質こそが成人病の要素なのです。
味噌には、抗酸化物質が大量に含まれているのです。^^v
(8) 美肌効果
味噌は、メラニンの合成を抑えシミ・ソバカスを防ぎます。
メラニンとは皮膚や毛髪の色を決める物質で、紫外線の刺激に反応して、シミ・ソバカスが出来ます。
味噌に含まれる遊離リノ-ル酸には、メラニンの合成を抑える働きがあるのです。
(9) 消化促進
味噌と一緒に食品を食べると、アミノ酸や酵素の働きで、消化吸収が良好になります。
タンパク質は、体に欠くことの出来ない栄養素ですが、消化吸収に時間が掛かります。^^;
味噌に含まれるタンパク質は、30%が分解されアミノ酸になっているため、消化吸収が良いのです。
さらに活性度の高い消化酵素が含まれるため、一緒に食べた食品も、消化吸収が良くなるのです。
(10) 毒消し・整腸作用
味噌は腸の清掃役としても活躍します。^^
味噌の中の微生物が、腸内の腐敗菌や有害物質を体外へ排出してくれるのです。
皆さんは、フグの卵巣が猛毒であることをご存知でしょう?
この猛毒の卵巣も、1年も味噌漬けにしておくと、毒が消え、珍味になるのです。
レッキとした郷土料理だと言われて、高雄病院の医局で、某院長と食べたけれど、
ちゃんと生きてるし、シビレも吐き気もなかったぞ。(笑)
味は・・・しょっぱい味噌の味。^^;
最初に考えた先達諸賢よ。
そこまでして、フグの卵巣まで食わんでもええんとちゃうのん?(爆)
(11) 疲労回復
味噌中のビタミンB12は、造血作用や神経の疲労回復を増進します。
発酵食品である味噌には、ビタミンB12が多量に含まれていて、
これには造血作用を促進し、神経の疲労を防ぐ働きがあるのです。
香りの高いみそ汁を飲むと、ホッとして疲れが取れていく気がしません?
いえいえ、それは決して気のせいでなく、そんな気の力が味噌には備わっているのですよ。(笑)
(12) 脳の新陳代謝の促進
味噌は「健脳食」とも言われています。
食品タンパク質とビタミンB群を含む食品を摂ると、脳の新陳代謝が進み、
頭の回転も良くなることが知られています。
また、脳内での神経伝達の促進に欠かせないのが、コリンとアセチルコリンですが、
このコリンが、味噌中のレシチンには豊富に含まれているのです。^^v
脳が生育する21歳までは、毎日味噌汁飲ませる方がいいですね。^^
もちろん、この頃、記憶力や集中力が衰えたとお嘆きの方には、ぜひぜひ。(笑)

素朴だけれど、こんなに凄い優れもの、味噌汁。^^
薬飲むより、良いものですよ。(笑)

塩分が気になる?^^;では、比較してください。^^

味噌汁一杯、150gに含まれる塩分の量は、平均1.4g。
コーンポタージュ1カップ、160gに含まれる塩分は、2.3g。
カップラーメン一個、75gに含まれる塩分は、なんと4.8gなのですよ。^^;
安心して、お飲み下さい。^^v

あの・・味噌汁、沸騰させたらせっかくの有効な微生物と酵素、、死んじゃうよ。
^^;

呪、ちゃう、愛を込めて、飲ませてあげてね。
ふに。–