アラカルト

40:究極のダイエット食、たけのこ

コメント

4月から5月は、筍(たけのこ)が旬ですね。

竹の子は、成長が早く、10日(旬内)で竹になるところから、「筍」の字があてられました。

たけのこの種類は、約70種類程ですが、一般的な食用の筍というと、
孟宗竹(もうそうちく)の若芽のことをいいますね。

孟宗竹(もうそうちく)は3月中旬~5月頃まで、淡竹(はちく)がそれに続き、
真竹(まだけ)や根曲がり竹(ねまがりだけ)が5~6月頃に出まわります。

たけのこの記述は「古事記」にも見られますから、日本でも古くから食べられていたようです。

そのころ食用としていたのは、日本に古来から自生する真竹(まだけ)だったのでしょうね。

孟宗竹(もうそうちく)は、1736年、薩摩藩主島津吉貴によって、中国から、
琉球経由で入った株が植えられたのが最初で、以後各地に広まりました。

孟宗竹(もうそうちく)という名のいわれは、中国二十四孝の一人である孟宗が、
病気の母の欲しがる筍を探して雪の中を歩き回り、
とうとう掘り当てて料理して出したところ、孟宗の母は元気を取り戻した、という故事に由来します。

筍(たけのこ)の栄養成分は、たんぱく質が豊富で、ビタミンB1、B2、ミネラルを含みます。
わずかながらもカリウムが含まれていますので、体内のナトリウムを排出する効果があり、高血圧の予防になります。

食物繊維が豊富なため、便秘の予防・改善だけでなく、大腸がんの予防やコレステロールの吸収を抑え、
体外に排出してくれるという効果があります。

うまみ成分はグルタミン酸やチロシン、アスパラギン酸などのアミノ酸によるものです。
アスパラギン酸は、グリーンアスパラガスなどにも含まれる成分で、疲労回復に効果があります。

ゆでたけのこの白い粒々はチロシンで人体に害はありません。
うまみ成分だから、必死にこそぎ落とす必要はないのですよ。^^;

エグ味のもとはホモゲンチジン酸や蓚酸(しゅうさん)で、堀り出してから時間が立つごとに増加します。
だから、なるべく早く、茹でる必要があるのです。

食物繊維が多く、便秘の予防や解消、コレステロールの排出にも効果があり、しかも低カロリーとくれば、
まさに究極のダイエット食として適していますね。^^

でも、たけのこは精が強い食物なので、食べ過ぎが原因で、吹き出ものやアレルギーに似た症状を起こすことがあるのですよ。^^;
これはコリンやノイリンという物質が原因だそうです。

薬用としてたけのこを使うのは、麻疹(はしか)に罹ったときです。
発疹が内攻しておもてに出てこないときに、たけのこの煮汁を飲ませると1~2回で発疹が出て、
麻疹(はしか)が早く治るといわれています。

生の筍が手に入ったら、なにはともあれ、まず、茹でましょう。^^v

昔から「たけのこを掘りはじめたら、お湯をわかしておけ」と言われるほど、手早く下ゆですることが大事です。
下ゆですることにより、あくが抜けて、新鮮さを保つことができます。
放置するほど、筍はニョキニョキ伸びて、エグ味が出てきますからね。^^;。

ゆでるときに、忘れずに、ぬかをひとつかみ入れましょう。

たけのこのエグ味の成分は、ぬかに含まれるカルシウムと結合して中和されるのです。

わかたけ煮と称して、カルシウムの多いわかめとの炊き合わせが、相性が良いのもこのためです。

たけのこを下ゆでするには、皮付きのまま穂先の部分を斜めに切り落とし、さらに切り口から皮の部分を縦半分に1本の切れ目を入れます。
たっぷりの水にぬか2カップと赤唐辛子2~3本を入れて強火にかけ、沸とうしたら落としぶたをして、弱火で1時間以上ゆでます。
根元に竹ぐしがすっと通るようになったら火を止め、ゆで汁の中でそのまま冷まします。

茹でてすぐに水からあげちゃうと、たけのこにヒビが入ったり、身が縮んでしまうことがありますよ。^^;
さめたらよく水洗いし、切り目から皮を開くようにして皮をむきます。

たけのこを煮ものにするときのポイントは、一気に味付けしないことです。
一気に味付けしてしまうと、煮汁ばかりが甘くて、肝心のたけのこは味気なくなってしまいます。
砂糖やみりんなどの甘い調味料は先に加え、しばらく煮こんで甘味が十分しみこんだあとに、しょう油や塩などを加えるようにします。

余ったたけのこを保存するには、冷凍保存はダメですよ。
たけのこは、食物繊維が多いので、解凍するとベタベタになり、食感も風味もかなり落ちてしまうのです。

下茹でが面倒だと思われる方には、生たけのこのホイル焼きをお勧めします。^^v

生筍(小1本)の先を切り落とし、皮に切れ込みを入れて、セクシーにしてあげます。(笑)

これをアルミホイルに包み、200℃のオーブンで約30分焼きます。

焼けたら、皮をむいて半月切り、輪切り(0.3~0.5cm)にして、器に盛りましょう。

これに、ゴマだれや、梅肉だれをかけて、召し上がって下さい。

ゴマだれは、練りごま=大2、レモン汁=小2、砂糖=小1、醤油=大1、だし汁=大1の調合。
梅肉だれは、梅肉=大2、みりん=大1、薄口醤油=大1、砂糖=大1の調合です。

焼きたけのこの香ばしさ、芳醇な旬の味わい。
ぜひ、お試しくださいね。^^v

ああ、また、酒が進んでしまう。(自爆)