アラカルト

06:色のイメージと影響

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人間の五感を割合にすると、
視覚が約83%、聴覚が約11%、嗅覚が約3.5%、触覚が1.5%、
味覚が1%になるといわれています。

さらに、視覚のうち色に関する情報が80%を占めています。
すなわち、人間が外界から受け取る情報のほとんどが、色の情報ということになります。

色彩の情報は、心理的(ココロ)だけでなく生理的(カラダ)にも多くの影響を与えています。
私たちは、良かれ悪かれ色彩に大きく影響されており、
色次第で精神的・身体的に健康にも不健康にもなるのです。

色の持つイメージと心理的・生理的影響について、示してみましょう。

赤のイメージは、情熱・闘争・熱中愛情・歓喜・怒り・血・エネルギーです。
赤は、交感神経を刺激し、覚醒・興奮作用があります。 赤には、以下の作用があります。
脈拍・呼吸数・血圧・体温を上昇させる。(冷え性にはいいですね。)
・食欲を増進させる。
・攻撃的な気分を鼓舞する。
・疲労時にエネルギーを出させる。
・長時間の目に映る使用は疲労を感じさせる。

ピンクのイメージは温和・柔軟・優美・幸福・解放・安らぎです。
ピンクは、アドレナリンの分泌を抑制し、緊張を緩和させます。
ピンクには、以下の作用があります。
・人に安心感と安らぎを与える。
・神経の高ぶりを鎮める。
・分量が多すぎると集中力の妨げとなる。

茶のイメージは安全・大地・几帳面・無難・鈍重・目立たないことです。
茶色は、心身をリラックスさせます。
茶色の作用は、以下の点です。
・安心感と安定感を覚える。
・統計上、心理的に無難と感じる率がもっとも高い。

橙(オレンジ)のイメージは、温情・陽気・注意・活力・収穫です。
橙は、食欲不振を治す色彩効果があります。
橙の作用は、以下の通りです。
・前向きな気持ちにさせる。
・筋肉痛、しびれ、胃潰瘍の症状を和らげる。
・内分泌腺の活動を活性化する。

黄のイメージは、希望・野心・依存・求愛・発展・横暴・快活・明朗・太陽・栄光です。
黄色は、脳細胞を刺激・活性化させます。
黄色の作用は、以下の点です。
・自律神経を活性化する。
・心臓、肝臓、胆嚢の働きを活性化する。

緑のイメージは、平和・親愛・成長・理想・公平・休息調和・回復です。
緑は、眼球の疲労を緩和させる作用があります。
緑の効果は、次の通りです。
・緊張を緩和させる。
・ストレスを和らげる。
・心身をリラックスさせる。

青のイメージは、理性・知性・冷淡・冷静・沈着・抑制・孤独・悲しみ・平和・悠久です。
青色は、脈拍、呼吸、血圧、体熱を下降させます。
青の作用は、以下の通りです。
・副交感神経を刺激し、神経の高ぶりを鎮静する。
・発汗を抑える。
・不眠症に効果的。
・青照明下では、時間が実際より短く感じる。

紫のイメージは、高貴・下品・病弱・孤独・神秘・神聖・狂気・上品・矛盾・不安・優美・夢想です。
紫は、心身の傷を癒す効果があります。
紫の作用は、以下の点です。
・食欲を減退させる。
・精神的なダメージを受けたときに惹かれる。
・想像力、創造力を喚起する。
・不用意な使用はストレス、不安を蓄積させる。

灰色のイメージは、無難・不信・妥協・不幸・敗北・苦悩です。
灰色は、脳機能を低下させます。
灰色の作用は、次の通りです。
・エネルギーを低下させる。
・心身の変化を最小にできる。
・対人ストレスを和らげる。

白のイメージは、清浄・冷酷・純粋・平和・浄化・潔白・純血・不毛です。
白色を長時間見ると、眼球が疲労します。
白は、日本人に好まれる色であり、プライドの高い人が好む率が高いのです。

黒のイメージは、静寂・罪悪・死・魔性・悪・落ち着き・悲哀・厳粛・ 不正・高級感です。
黒は、威厳を主張したいときに惹かれる色です。
黒は、自分の職業的意識を主張しない色(黒子の感覚)でもあります。
秘密やコンプレックスを隠すときにもよく用いられます。
黒を使う効果は、次の点です。
・自信を与える。
・疲れにくい。

用途に合わせて、十分に色彩を活用して下さい。