アラカルト

111:2013年の傾向

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2013年、平成25年は、癸巳年ですね。
黄帝内経(こうていだいけい)の気交変大論を開けると、癸の年は、火運不及(不足)とあります。

五常政大論から、火運が不及の年の記載を探せば、火気が不十分なため、水気が火気を剋し、
金気もこれに乗じて火気を侮るため、「伏明」と呼び「勝長」とも呼ぶとあります。

(そうでなくても専門用語多く、ややこしいので、呼ばんでいいのに。^^;)

要するに、火気は抑制されて、その作用を十分に発揮できない年となります。
それに対して、水は火に勝つので、あらゆるものを封じ込めて包蔵する作用がある水の蔵気が広がります。
そして、火気が不足で金気を剋することができないため、金の収斂の気は制約から離れて勝手に命令を
出します。また、土の化気は、火が不足で土を生じることができず、どうにかバランスを維持できるだけと
なります。

このため、寒冷清涼な気候が何度も出現し、暑熱の気が弱まります。
大寒1月20日からの73日間に、先ず現れてくるでしょう。
万物は土の化気を受けるもので、生まれることは生まれるが、火気が足りないために成長しにくくなり、
実は結ぶけれども小さく、土の化気が時を主宰するようになる土用の頃には、老衰してしまうものも多く
なるとか。
また、陽気が抑制を受けるので、冬眠する動物は、早々に地下に隠れてしまうといいます。

こうした年は、気が鬱結し、作用が激しくなるので、人体に於ける変動は、現れたり隠れたりして一貫性が
ないといいます。
発病は、疼痛として現れやすく、内臓では心臓に現れやすく、気を病めば混迷と悲哀、健忘として現れる
とか。
変動の主たる気候は、氷雪と霜、寒さとありますが、痛みに寒冷は厳禁ですね。^^;

黄帝内経の天元紀大論を紐解くに、癸年は、火運に属し、巳年は蕨陰が天を司るとあります。
蕨陰(けついん)は風の変化したもので、蕨陰が天を司る時は、風気を主とします。

だから何よと読み進めていくと、六元正紀大論には、癸巳年は、蕨陰風木が司天、少陽相火が在泉、
戊癸が火運、癸が陰干なので、その運は「少角」となる、とあります。
何のことやら、訳ワカメですね?(笑)

黄帝内経は、五行運について述べる際、中国古来の音階の名称である五音を用いて表すことが多く、
すなわち木は角、火は徴、土は宮、金は商、水は羽で表します。
また、運の大過と不及を「太」と「少」で区別し、「太」は過剰を「少」は不足を表します。
だから、癸巳年は、少角で木気不足を示すものです。

しかし、木気不足の年であっても、蕨陰風木が天を司るならば、不十分な木気が司天の気に助けられて、
木運は平気の年と同じになります。
こういう年には、四肢の筋萎縮、腰痛、吹き出物などの病気が現れやすくなりますが、
これらは邪気が肝を損なったために生じるものです。

四柱推命も漢方もそうですが、専門用語と違う言い回しの多いこと、多いこと。^^;
この点から観ても、この歴史的著作は永い時間をかけて多くの人間の手によって記載されたものと推察
されますね。

さて、癸巳年の主運の五歩は、初運は太角、二の運は少徴、三の運は太宮、四の運は少商、終運は太羽
とあるので、もしも気候が正常ならば、1月20日の大寒から初めの73日間は木気大過、次の73日間は
火気不足、次の73日間は土気大過、次いで金気不足の73日を経て、最後は水気大過となる一年となる
のでしょう。
それに対して毎年の気候に変化をもたらす客運では、初運は少徴、二の運は太宮、三の運は少商、四の
運は太羽、終運は少角とあるので、大寒からの73日間は火気不足、次の73日間は土気大過、次の73日
間は金気不足、次いで水気大過の73日間を経て、最後は木気不足となるとか。

1月後半からの73日間の気候は、木気大過で風害多く、火気不足で冷え込み強く、体質によって、
こむら返りや筋肉の攣り痛み、心筋梗塞や血行障害には注意が必要ですね。
逐一講じませんが、こうして陰陽五行の理で書かれている運気論は、先賢の知恵の集積だと感じられます。

さて、2月4日の立春から1年間は、九星は五黄土星が中宮に入る年となります。
先天盤である3X3のマス目は、縦横斜めいずれの3つを足しても15になる魔方陣ですが、今年の後天盤が
これと重なり、一白水星から九紫火星まで、それぞれの星がそれぞれの本宮に入る年です。
こうした年は、人それぞれが、自身の本分を問われ、それぞれの本領を発揮することが課題となります。

一白水星は過去の清算期に入り、海のように受け容れるか、清流の如くにサラサラと拘らず行くのか、
大河の如く悠々と運ぶか?
二黒土星は準備、基礎固め期に入り、大地の心で万全に育成していくのか?
三碧木星は新発期に入り、春嵐の風の強さと闇を切り裂くイナズマの閃きのように、疾風迅雷の気運で
新しいことに挑むのか?
四緑木星は福徳期に入り、人に役立ち、諸事調えることが命題であり、大樹の落ち着きと風の自在さを
発揮するのか?
五黄土星は整理期に入り、森林の静寂さを以って落ち着きを示し、中心に立って、諸事を整理しまとめる
のか?
六白金星は積極期に入り、天空の心で、自分の意志や在り方を問われ、如何に縁を拡大強化するかが
問われるのか?
七赤金星は喜楽期に入り、沢の心、宝石の象で、日常生活の中から喜びと楽しみを見い出し、作り出して
ゆくか?
八白土星は改革期に入り、山なる不動の強い心で、諸事の改良,改善を図るのか?自ら変化、変身を図る
のか?
九紫火星は頂上期の離宮に入って、心に太陽を抱いて別離に備え、如何にマイナスの要因や習慣を
手放すのか?

九星は学年カラーのようなものですが、年度を課題として捉える観点をもってすれば、なかなか有意義な
ものですよ。^^
人の成就は、イメージ行動の結果に負う所が大きいものです。
人はまた、自分の考えたイメージ以上に、大きく成長することはできません。
自然の象(かたち)を心象として、進化成長してゆきたいものですね。^0^

今年、それぞれの方が自分らしく、自らよしとする事由を以って、自由に行動できるといいですね。
良し、善し、好し、美し、佳し、いずれがよしか?人それぞれの課題と情勢に鑑みて。^^
備えあれば憂いなし。各人それぞれの今年の傾向と対策をお知りください。
遠方の方は、メールでもお手紙でもお気軽にどうぞ。^^v