アラカルト

61:春の招かれざる来訪者「黄砂」対策

コメント

春爛漫、♪見渡す山の端、霞深し♪。

 

う~ん。これって、花曇じゃなく、黄砂じゃないか?

目がショボショボするのは、決して、歳のせいではないっ。(はず。^^;)

この時期から、既に西日本では、大量の黄砂が飛来してますね。
中国やモンゴルの砂漠地帯および黄河上流地域で発生する黄砂は、偏西風に乗って中国の工業地帯を通過します。
この際に鉛やカドミウムなど人体に有害な重金属物質が混入することになりますので、
中国大陸での急速な工業化で、21世紀には吸ってはいけない物の怪と化したのです。

黄砂に長時間さらされると、砂埃が呼吸器官の奥深くまで浸透し、喘息や気管支炎などの呼吸疾患、結膜炎やドライアイなどの
眼の疾患を引き起こす可能性が高くなります。

黄砂で夜間の咳がひどくなる場合もあります。
事実、慢性喘息の人は、喘息の症状が悪化します。

黄砂にさらされると、目の充血や、人によっては炎症熱が激しく出るため、
細菌感染やウイルス感染でないのに、のどの腫れがあったり、黄色の鼻水が出たりします。

そのため、細菌などの感染症と誤診されることもあるのですよ。
この炎症の薬として抗生剤は不適切です。

黄砂に吸着されていた汚染物質という活性酸素で傷ついた体に、抗生剤という活性酸素を追加することになるからです。

黄砂を吸い込んで、数日たってから、アレルギー反応(潜在的なアレルギー反応も含む)が出たり、
眼精疲労になることもあります。

黄砂はアルカリ粒子ですので、肺の奥に大量に吸引されると、肺に固着してしまいます。

そうなると、最近の黄砂に含有量が増えている汚染物質が、長期に渡って、血液中に少しづつ吸収されることになります。

このことによって、呼吸器官の繊維化を促進するため酸素摂取能力が低下し、炎症反応を起こしやすくなるため、
黄砂を吸って1ヶ月以上たってからも、疲労感、脳力低下、耳鳴り、ウイルスに対する免疫力低下、結石、腎炎、頭痛、
筋肉の性能低下による関節痛、腱鞘炎、足がつる、こむらがえり、線維筋痛症、アトピー性皮膚炎の悪化などを引き起こします。

4月・5月に、自覚無く大量に吸い込んでいた人の中には、5月・6月に夏型過敏性肺炎になっている人もいました。

2006年の小児喘息の罹患率は、2005年に比べて急増していました。小さい子供ほど、環境の悪化に敏感に反応するようですね。

黄砂が多量に飛散している日は、喘息の人、お年寄り、幼児、呼吸器疾患のある人は外出を控えるのが一番です。

窓も閉めた方が良く、布団や衣類をベランダで干すのは良くないです。

黄砂は物置や家の中にも入り込んでいるので、黄砂が飛んでいない時でも、掃除や片付けの時は黄砂を吸い込まない対策が必要です。

排気のきれいな掃除機で部屋に入り込んだミクロの黄砂を除去し、
室温を下げないように除湿機を活用して、洗濯物は室内干しをするのが効果的です。

黄砂は水に解けやすいので、水で洗い流したり、雑巾で水拭きしたりしてください。

黄砂を掃くと巻き上げて吸うことになるので不適切です。

黄砂対策には、マスクが一番ですが、立体マスクは、
花粉用では、3~5ミクロンの黄砂粒子を吸い込んでしまうので、値段が2倍ぐらいしますが、
風邪用を使ってください。