アラカルト

73-1:春は野草や山菜を食そう

コメント

萌えいずる春の野は、生命の息吹を感じますね。
野山の幸である野草や山菜は、さまざまな成人病に有効な成分や抗菌作用などの優れた効能があります。

冬枯れの地上から、太陽を目指して生え出ずる緑の芽や葉は、鮮烈な生命力に溢れています。
枯れ葉、枯れ草、枯れ枝などの腐葉土を養分に育つので、抗菌作用や病気を防ぐ効能も備わっているようです。

野菜や果物などにもそうした効能はありますが、昨今の多くの作物はビタミン・ミネラルも野草の比ではなく、冷蔵庫に放置すると(ぉぃ、ぉぃ。放置はいかんぜよ)萎びて即身成仏せずに、溶けて腐るモノまで出てくる始末(笑)

それより怖いのは、化学肥料や農薬の危惧と問題ですね。^^;
近年は海外からの輸入品が増えていて、輸出時に大量の添加物や農薬の散布があり、とても安全とは思えませぬ。ーー

基準以内だからといって、本当に身体に影響がないでしょうか?
毎日、何十年と蓄積されると、必ずきっと何らかの悪影響は出てくると思う。ーー
事実、日本でガンなどの成人病になる人は、年々増えていますよね?

その点、野草や山菜は、基本的には無農薬、防腐剤など無添加で、低カロリーなのに栄養価はたいへん高く いろいろな効能があります。

しかも、春の恵である野草や山菜は野趣あって美味で、特有の香りと食味が、心に和らぎをもたらし、自然の癒しの効果もあるのでは?^^
この時期、この旬を、ぜひ味わって、「自分とは自然の一部分であることよなあ」とか、「人は他の生命を摂り入れてあり難く生きているものよのう」とか、「春の萌える命よ、弾む力よ、我が身に宿れ」とか思いつつ、楽しんでください。(笑)

野草図鑑を片手に、野や山をサバイバル、ちゃう、散策するのも一興ですよ。
この草、こんな名前だったんだ?とか、タンポポは根っこまで美味いんだ!とかいろんな気づきがあることでしょう。^^

毒草は、舐めたら苦かったり、舌がしびれるので、すぐ分かります。
たいていの毒草は、干して漢方薬になりますけどね。^^
敢えてマズイのは食べなくていいかと?(笑)

野山を探るべく、古書を探ると、これこれ、1600年代に書かれた「清良記」。
伊予宇和島の土豪土居精良の一代を描いた軍記物ですが、その第7巻。別名、「新民鑑月集」は領主の勧農策が記されており、日本最古の農書といわれています。
この中に年間の食用植物が記されていますが、栽培野菜の他、月毎に多くの山菜が食用植物として記されており、日常の食物として利用されていたことが分かります。

ここにその部分を抜粋しておきますので、どうぞ、ご参考に。^^v

※ 【74-2:食用山菜一覧表(「清良記」)】参照

さて、皆さん。山野を遊行して、これらの自然の恵みを手に入れたら、次は料理です。

野草や山菜は、油・醤油・くるみ・ゴマ・味噌といったものと相性がいいです。

初めての方々には、先ず、天ぷらをお勧めします。
天ぷらはほとんどの山菜ができますし、味や香りを和らげてくれますからね。
多少のアクや苦味も毒さえも天ぷらならば大丈夫っ。^^v

バターソテーやゴマ油炒めもお勧めの一品ですっ。^^

野趣を味わうなら、サッと湯がいて、和え物です。
ゴマやくるみ味噌と和えたり、おひたしにして醤油、マヨネーズなどで食べると特有の風味も味わえて美味ですよ。
各種ドレッシングをかけて、サラダにもなり、パスタにもよく合います。

山菜は古くから詩歌に詠まれ、行事食に取り込まれ、時には非常時の食物として、日本人にはなじみの深い食べ物でした。
温故知新で、休日などはご家族でもお楽しみください。^^

さて、私も今日の狩りに出かけるか?

飯(いい)乞ふと我が来しかども春の野に菫摘みつゝ時を経にけり(良寛)
いやいや、まだまだ気候と心のゆとりが。。
時おり、天候が崩れることもあり・・・^^;
君がため春の野に出でて若菜摘む我が衣手ころもでに雪は降りつつ(光孝天皇:仁和にんなのみかど)
七草サラダより、熱々の天ぷらにしよう。^^v