アラカルト

92:2011年の傾向

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中医学のバイブル、「黄帝内経(こうていだいけい)」の「気交変大論」を紐解いて調べるに・・・
辛卯の年は、上運は陽明燥金が司天、中運は水運が不及である小羽水運、下運は小陰君火が在泉となっています。
総じて、水運が不及のため、雨化の勝気と風化の復気が起きるとあります。

水運が不及の年は、湿気が広まります。
水が火を制約しないため、火はますます旺盛になり、土の化気もすぐにはその力を発揮できません。
夏が近づくにつれて、天気は非常に暑く、雨が頻ぱんに降るでしょう。
相対に、水気は不足にあるので、バランス的に集中豪雨型に降ることでしょうね。
黄砂の被害も、大きくなることでしょう。

もしも、四維の月(3,6,9,12月)に、雨露が多くて、湿潤で雲が飛び交うといった正常な生化の気候が現れれば、 たびたび穏やかな風が吹きます。
しかし、もし、四維の月(3,6,9,12月)に、強風や豪雨が現れると、しばしば破壊的な強い風水害が起きることになります。
こうした災害は、北側に強く現れると説かれています。

こうした気象では、冬に蔵した水気が力を発揮できずに、腎気がバランスを失って、内側では腰脊椎骨髄に、外側では筋肉の集まる部分や、下肢に病気が現れる傾向が働きます。
すると、次のような症状が出やすくなります。
○身体が重い。
○脱力倦怠感がある。
○生きがつまる。
○腰と大腿部が痛む。
○下肢関節が、思うように動かせない。
○腹部が膨脹する。
○便が軟らかくなるか、逆に乾燥枯渇する。
○イライラする。
○陰性のできものができる。
○手足が冷える。
○下肢が萎縮して、思うように動かせない。
○下肢が痛む。

異常があれば、風水や食養生に、黄色と黒に着目することが効果的です。
水気の不足に注意し、しばしば水を補ったり、肌の保湿が大事であり、暖房するときは
加湿を心がけましょう。

九星気学では、七赤金星が中宮に来る年です。
呼吸器の病難であるインフルエンザなどの感冒、肺炎、口内炎、虫歯には、予防が大事です。

不足、不充分の意味があって、天象は、晴れても降っても不十分で、天気は変わりやすい傾向が
働きそうです。
むしろ、対人関係で、男女間などに、不満・不平を感じての、口論や苦情が生じる傾向が働きましょう。
金銭面、恋愛・愛情面での問題や、苦情や訴訟の問題が多く生じる傾向が働きます。

易経の説卦伝に、七赤金星の宮である兌(ダ)の卦について、「兌説也」とあります。
「兌は説(よろこ)ぶなり。」とは、兌は悦ぶという性質であるということです。
年間を通じて、生活の中から、喜びを見い出し、また創り出してゆくことが、課題かと思います。

さて、今年の3月6日から4月4日までの期間は、辛卯しかも七赤金星の月となります。
同じ干支、同じ九宮が年月重なりますので、今年の焦点となるときです。
2月は昨年一年の再起・再生の月、ここでよく確認して、因縁を整え、3月に一年の運気リズムや展開の調子を捉えて予兆を生かしつつ、よい影響が一年に及ぶよう、意識行動しましょう。
3月の展開によって、4月に、翌年の流れが、予兆として現われてきますよ。

自分自身にとっての、今年の課題、傾向と対策を知悉して、災を予防し、難を減じて、実り豊かで意義ある楽しい一年となりますように。^^v