古くから菊には、様々な効能や不老延年にまつわる言い伝えがたくさんありました。
中国の薬草の古典「神農本草経」には、長い間菊花を服用しているといつまでも若さを保てるという内容が記されています。
儒の葬儀にも用いられるのは、菊の香りが防腐消臭の効果もあり、邪気を祓う効果があると伝えられているからですね。
漢方では、菊花は、主に、解熱鎮痛、消炎薬として風邪、発熱、頭痛やめまいに用いています。
日本の民間生薬としても、せき止め、高血圧症、動脈硬化防止、疲れ目に優れた効能があるとされてきました。
東北地方では、食用菊の味噌汁や漬物が有名ですが、
独特の香りと風味、味の良さで「食用菊の横綱」といわれるのが、
山形県の「もってのほか」といわれる品種です。
淡い紫色の管弁の綺麗な花で、まさに食べるなんて、「もってのほか」と言われそう。(笑)
食用菊には、量の多少はありますが、クロロゲン酸と二種類のイソクロロゲン酸が含まれています。
これらは、動脈硬化などの生活習慣病を引き起こす元凶となる、悪玉コレステロールが悪さをしないようにする効果がありますが、
「もってのほか」には、これらの成分が特に多く含まれているそうです。
また、「もってのほか」の花びらに含まれる、ヘリアントリオールCとファラジオールが
発ガン予防に優れた効果がることも分かったそうです。
そんなら、9月9日の重陽の節句にこだわらず、菊酒でも続ける方がいいですね?^^
若返りの美容効果に、「着せ綿」という呪がありますが(重陽の節句参照)、菊を風呂に入れて菊風呂にすれば・・・
アクが強くて、肌荒れすることもあるので、レモンを入れてアクを抜くと、美白効果も期待できそうですよ。^^
食用菊が手に入ったら、菊酒もいいけど、料理も彩り豊かに楽しめそうです。
さっとゆがいた菊の花びらを、散らし寿司やピザ、サラダなどに散らすのも、美しく美味。^^
ツナ缶とマヨネーズで和えるのも、オツな味です。
菊の花オムレツやダシ巻きにするのも、素晴らしい。^^
秋の味覚が、また一つ、増えるといいですね。^^v