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日別アーカイブ: 2022年4月13日

4月度の講座を終え、来週からは春の土用で、本 日は水曜会。

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4月度の気の科学体験講座を終えて、嵐山ではソメイヨシノが終わり、ヤマブキと八重桜が満開のようです。
一昨日から夏日が続き、朝の散歩は汗が出ます。^^;

立夏はまだなのに、春は駆け足で過ぎ行くようですね。w
17日の土用入りから立夏前日の5月4日までが春の土用ですが、春爛漫にして春が終わる候になります。

「土用」は「土旺用事」の略語で、土の気が旺じる候です。
今でも残る風習ですが、土用は土の気を休めるべく、土木工事や造園、耕作など土を侵したり動かしたりしない禁忌がありました。w

2週間も工事ができないのは不便ゆえに、土用の間日が設けられていますね。w
ちなみに春の土用は、巳・午・酉の日が間日ですので、気にされる方は4月22,23,26日5月4日を活用してください。

土用の禁忌は、土いじりや掘削、草むしりや地鎮祭などを避ける他にも、色々ありました。
季節の変わり目だからということでしょうが、新しいこと(新居購入、就職や転職、結婚や結納、開業や開店など)、
吉凶方位関係なく旅行や引越しなども昔は避けるべきとされていました。^^;

現代の陰陽師、六曜や暦下段と同じく、こうしたことにはあまり拘りません。w
ただ、季節に働いてきた土を休めるようにとする自然への配慮は大事なものかと思っています。

人体にとって土は五行で脾・胃の消化機能を指しますので、食べ過ぎや飲み過ぎのないよう、胃腸を休めることは大事ですね。
春は五行で木気なので、木の肝気の解毒・造血作用を損ねてアレルギーが目や肌に生じないよう、
また、怒りや苛々などのストレスが溜まらないよう注意しましょう。

肝気が鬱結すると、具体的な症状としてはイライラ感や気分の落ち込み、不安の亢進、過度な緊張、
喉のつまり感、胸苦しさ、腹部の張り感、女性の場合は生理不順や生理痛といった症状が現れやすくなります。

肝をいたわる漢方薬の多くには柴胡(さいこ)と芍薬(しゃくやく)という生薬が含まれています。
柴胡は気の巡りを改善する力に優れ、芍薬は不足した肝の血を補うことで失調した肝の状態を回復させます。

柴胡と芍薬を含む代表的な漢方薬には逍遥散(しょうようさん)や加味逍遥散(かみしょうようさん)、四逆散(しぎゃくさん)、柴胡疎肝湯(さいこそかんとう)などが挙げられます。
これらの漢方薬は精神状態を安定させ、イライラ感や不安感を緩和する力に優れています。

また、肝にトラブルが起きると他の臓腑にも悪影響が及びます。
五行の理では木剋土で、特に肝が不調に陥ることで気の巡りが悪くなると、その影響を最も受けてしまうのが脾・胃の消化器全般の働きを担っている臓腑です。

したがって、肝が不調に陥ると二次的に食欲不振、吐気や嘔吐、胃や腹部の痛み、下痢や便秘といった胃腸障害が起こりやすくなります。
慢性的な邪気の横行は、こうした順剋によって起こりやすいものです。

普通は木気が土気を剋し制するものですが、木気が欠けていると土気が木気を復讐する逆剋の証が現れることもあります。
症状としては急性で激しく、こむら返りや筋肉、関節の痛みが突然生じることが多いものです。

糖質を含む酒や、野菜不足ででんぷん質が多い食事などで急に起こることがあるので、土用の期間は特に注意しましょう。w
このところ玉ネギや各種野菜が高く、水温異変かアジやタコなども高値で、食材を仕入れるのに工夫を要しますが。^^;

いざとなったら、というよりも趣きを求めて、野草を食すのも良いものです。w
クズの新芽やヤブカラシの芽、タンポポ、スイバ、アザミ(葉の棘は切って)、カラスノエンドウ、ヨモギ、ギシギシ、オオバコ、ナズナ、ヨメナなどなど、挙げればキリのない食材がいっぱいあるものです。w

野菜は野草の成れの果て?にて、ポリフェノールや薬効は、野草に軍配が上がるようです。w
クズやヤブカラシなどクセが全くないものがありますが、クセが強いんじゃあ、と思われる方には、天ぷらがお勧めで、クセが見事に消えるものです。w

「薬と毒は紙一重」といいますが、一昨日の京都新聞には、養護施設内でニラと思ってスイセンを出して食中毒が起こったとか。^^;
時々、料亭で紫陽花(アジサイ)を料理の飾りに添えてるところがありますが、アジサイも毒草です。w

行者ニンニクと間違えてイヌサフランやスズランとか、セリやワサビと間違ってドクゼリ(オオゼリ、イヌゼリ)とか、フキノトウと間違えてフクジュソウとか。
これらは油で熱しても毒が消えないので、決して口にしないようにしましょう。w

今日は水曜会で、敢えて野草は出しませんが、講座の懇親会でも出した「京ラフラン」が入手できました。
京ラフランは京都大学がダイコンとコールラビを交配させ平成18年に開発した、同じアブラナ科の属間雑種で、柔らかい茎と葉、それに花蕾を食用とします。

「ラフラン」という名称は、ダイコンの学名”ラファヌスサティブス”とキャベツの和名”カンラン”を合わせた造語だそうです。
平成21(2009)年から京都市が京都大学と連携し、市が育成した苗を市内の農家に販売する本格的な栽培が始まりました。

京都市の紹介によるとホウレンソウに対し、カルシウムがの1.7倍、ビタミンB6が1.8倍、総ビタミンCが2.9倍と栄養価が大変優れているとのこと。
冬の間からハウスで栽培され、収穫の盛期は3月から5月頃までで、その時期が旬となります。

日本人は特に野菜不足が問題視されており、国で推奨されている1日の摂取量350gに対して、平均摂取量がこの量を超える世代はないそうです。^^;
春は木気で、青野菜が多く出回りますので、基本的には飯の量より多くの野菜を摂るようにしましょう。w

また、旬のものを食べることは、心身の健康に良いことですね。^^
旬の野菜は、手ごろな価格で旨味も栄養価も高いものです。w

同じ野菜でも、季節によって栄養の含有量は変動します。
例えば、トマトに含まれるβ-カロテンは、5月から増え始めて7月に最大となり、11月の約2倍になるといいます。

中医学では、季節に伴い体も変化すると考えられており、自然と体を調和させるために、その土地で採れる旬の食材を上手に取り入れると良いとされています。
春野菜にはデトックス効果のあるものが多く、夏野菜は夏バテ防止に効くというように、旬の野菜は季節ごとの体調変化に応じ、体のバランスを整える作用を持っていますからね。

季節を感じながら旬野菜を食べて、五感で食事を楽しめば、体が喜び、心が満たされ、薬膳効果が得やすくなります。w
食事は大事、食餌に非ずですね。w

このところ、講座も水曜会も参加者が少なくなってますが、
今日のメニューは、以下の11品です。
1.いづみ式長芋の紫蘇梅肉和え。
2.京ラフランの辛子マヨネーズ醤油和え。
3.ホウレン草のだし醤油絞り、黒胡麻捻り散らし。
4.大原野の里、「上田のお揚げ」竹虎(焼き揚げの青ネギ散らし)。
5.豚肉、白菜、エノキダケ、豆腐入り胡麻豆乳鍋。
6.牛肩ロースのステーキ。
7.豚ロースのステーキ、ソースを変えて。
8.豚ロース、ピーマン、パプリカのバルサミコ酢・タイのタクミソース炒め。
9.肉の消化に良いパパイヤのサラダ。
10.ニラモヤシの鶏ガラだしブラックソルト炒め。
11.いづみ式だしタコ焼き。

あ。冷蔵庫に京うらら揚げと九条ネギの衣笠があるのを忘れてた。^^;
これを入れたら、12品です。w